おうちのねっこ

飯塚市内野に移住。内野の地域に魅せられ、小規模小学校の児童PRの活動や、日々の暮らし、長野おばあちゃんとの手仕事などを綴っています。

死出の服。

4月、
コロナのおかげで
おばあちゃんの講演会や
イベントが中止になりました。

「寂しくなるねー。
でもいいたい、時間ができたきねー」

と、次行ったとき
おばあちゃんは
「時間があるけんね
シデの服を作ろうと思いよると。」
と言って
布を出してきました。

シデの服?
「何の服?」
死出の服。棺桶に入ったとき着る服のことよ。
あーんな白い着物着せられるの嫌やろうがー。
死ぬときの服ぐらい自分でちゃーんと準備しとかな。」

「首もとはフリルいっぱいよせたらかわいかろうがー。
上は着せやすいようにマジックテープにしてね、
下は巻きスカートにするとたい。
ここはレース重ねてねー。かわいかろうがー」
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「せっかく時間ができたんやから使わなね。
死ぬ時の事考えるのは何も悲しいことないよ。
お父さんとこ行くんやから楽しいばい 。お父さんへの一句も考えよるんよ。」

と本当に楽しそうに嬉しそうに話してくれました。
90歳になるとここまでの境地にいくのかと思うと同時に
おばあちゃんがいなくなるということを
想像するだけで目の奥がじんわりしてきました。

この服を着るときは
おばあちゃんとお別れの時。
思えば
おばあちゃんに
いろいろ教えてもらいながら
一緒に働きだして2年になります。

私は
高校を卒業して
実家をでたので
料理などほとんど教えてもらってませんでした。
共働きだったので
土曜日のお昼、自分で作ったりはしてましたが。

なので
おばあちゃんからは
母親以上にたくさんのことを
教えてもらっています。

料理のことはもちろん
物つくりのこと。
子育てのこと。
戦時中のこと。


イベントに行ったら
いつも
「娘さんですか?」
「お孫さんですか?」と聞かれます。
「いえ、何も繋がってはないんですよー」
(娘にしては若いし、孫にしては歳だし(^-^;)

そんな時、おばあちゃんは
「この人は、私の弟子でね
内野がいいって言って
家まで建てて、私のとこに来よるとたい」
と説明してくれます。


いろんな方がおばあちゃんとこに
習い来られるし、弟子にしてくださいと
言われた方も何人もいたと聞きます。


ある人が
「おばあちゃんは天才肌で
何でも自分でやった方が早いから
誰かと一緒にやるタイプじゃないよ」と言ってました。


私も何で私なんだろうと思ってました。
一つ思うのは
「内野が大好き」っていうのが伝わってるからかなと。

おばあちゃんは
今までも
内野のイベントでは必ずお手伝いしていたし、
今も
「内野をなんとかせないかん」と
おじちゃんたちに声をかけたりしています。
私も〝うっちーの。”で小学校の児童を増やすために
イベントなどしたりしてるし、
家も建てちゃったので
死ぬまでちゃんと
内野にいるんだという覚悟が伝わってるのかなと思います。


7月で90歳になるおばあちゃん。
みんなで集まるのはできないかもですが
何かお祝いをしたいなと思います。

まだまだ
死出の服は着られませんよ(*^^*)



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